超超超・カルトグリーンティー(猿島煎茶 やぶきた実生 青鶴茶舗)


青鶴茶舗さんのパッケージは分かりやすくて助かります(はりねずみ)
ここのお店、色々と凄いんだよね…(にゃじるし)


今のところこの緑茶が、今まで飲んだ中で一番数奇なお茶である。


まさか王道と言われるやぶきたの緑茶から、ドクペの味がするとはね。又、ここまで不可思議な風味で、かつ緑茶として美味しいなんて。

 

 

ドクペ。そう、あのドクター・ペッパー、だ。

(と書きつつ、以下は緑茶のURL

猿島煎茶 樹齢50年 やぶきた実生 50g [SNC-75-002-050] - 1,134円 : 青鶴茶舗-Thés du Japon (thes-du-japon.com)

 

 

何を言っているんじゃ、と思われるのを承知で味の感想を書くけれど…まず渋みの中に、すいせんとモルヒネの香りがたゆたう。いかにも緑茶らしい風味の後に、不意にアメリカンチェリー、甘草、バニラが牙を向く。

 

何故かこの緑茶、ラストの一瞬で変身でもしたかのように、するりとドクペにすり替わるのである。ただ、その変化が余りにも鮮やかすぎるが故に、口の中に不穏な気配を感じつつも美味しく飲みきってしまう。実にスリル満点な緑茶である。一度飲んで貰えば、言っている事が分かって貰えると思う。

 

 

この緑茶には、その昔一世を風靡しすぎてやぶきたの苗が手に入らなかった頃、せめても!と茶農家さんがやぶきたの種を取り寄せて植えたが使われているそうだ。苗を挿し木するとやぶきたの遺伝子100%の緑茶が出来るが、種だとやぶきた遺伝子は50%。残りの半身の生命力に驚かされる。

 

 

青鶴茶舗の取引先から茶農家を類推してはいるのだが、まだ書く自身はない。ただ、生産者と茶屋のふんだんな情熱がこれでもかと注がれた緑茶だというのは、何となく分かる。偏愛の輪郭を舌でなぞるように、大事に頂いた。お茶が余程好きな人が複数居ないと、この緑茶は世に出ない。よくよく探せばまだそういうお茶が残っている、この社会もなかなか捨てたものじゃないな。

 

 

庶民が常飲するには値が張るため再購入は少し先になりそうだけど、実にかたやぶりな銘茶であった。ご馳走様でした。友人の写真・試飲用に送ってしまうのがここまで惜しいのは初めて。青鶴茶舗さん、お世話になってます。引き続き、勉強させて下さい。

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