日野荒茶、という緑茶の紹介に『在来種』とあって、はて、と思った。
…いや、冒頭からこんな嘘を書いてはいけない。一介の消費者の気軽さで、冒頭から最高にお茶を引き当ててほくほくし、最初はお茶の品種なんてまるで気にならなかった。栗と松と、雨上がりの山の露みたいな香り。甘くて苦い漢方薬とミネラルが交互に舌の上で踊る。余韻は長いけれど、決してくどくない。詳細&購入は以下URLからどうぞ。
日野荒茶 2020 / 毎日の緑茶 < 満田久樹作 在来種 > | にほんちゃギャラリーおかむら (base.shop)
こんな美味しいお茶を120g1000円程度で提供してくれる農家の方やバイヤーの方は、ちょっとした聖人か、もしくは何かとんでもないビジネスのからくりが…という事で改めて調べて、そこで緑茶の『在来種』という言葉が目に入った。
『在来種』。誤解を恐れずに言えば、昔から畑に植わっていた来歴不明のお茶、ということらしい。
ここ100年弱で、育てやすく味も良く収穫量も多い品種を挿し木で植える栽培方法が主流になって以降、従来の種からお茶を育てる(実生?)農家は激減したそうだ。ただ、種から育てると木の根のはり方が変わるらしく、情熱ある農家の方が畑に残していた『在来種』の木を再生し、一部が市場に出しているそうである。
そこでやっと冒頭の疑問が沸いたのである。
え、じゃあ今まで私が飲んでいた緑茶は、一体どこで育てられた、何種だ。
調べるとどうも、世の中に出回っている緑茶の殆どが、色んな畑のお茶を混ぜたブレンドらしい。品質を均一化し、狙ったお茶の味にしやすく、大量生産に適してもいる。素人には産地の特定までは可能だが、茶葉の品種まではなかなか開示されないのが普通だ。恐らくだから余り意識した事がなかったけれど、お米と同じように当然お茶にも品種はある。
しかし良く考えるとお茶の品種なんて『やぶきた』位しか分からない。そもそも『やぶきた』って品種なのだろうか、商品名なのだろうか、と考えて悩むとか、30すぎでそんなレベルだ。ここで無知を自覚して、とても反省した。ポケモンなら500種類くらい見分けがつくのに、緑茶の品種(とおぼしき名称)は一種類しか言えない。何なら紅茶の品種よりしらない。『在来種』どころか、知識がなきゃ『やぶきた』も良く分からない。
こんな美味しい飲み物を飲んでおきながらそりゃないな、と無知を反省する位、この緑茶は美味しかった。友人と分けたストックは一瞬で無くなって、今は『ブログなんてどうでも良いじゃ無いか!次のお茶に行かず、このお茶を永遠に飲んでいようぜ!』という心の声と闘っています。ご馳走様でした。
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